病院

良い病院を探したい

地元保健所または精神保健センターにアポイントをとって、相談してください。 良い病院の基準はさまざまなので、病者の希望を聞いておくのも有効です。 病院の候補を2〜3あげてもらい、病院のソシアルワーカーにアポイントをとって、 病室を見せてもらいます。面会では入れない閉鎖病棟の中まで見せてもらえます。

良い病院の基準

良い病院の基準はさまざまなので、病者の希望を聞いておくのが有効です。 ポイントとしては、医師の質、看護者の数、建物の新しさなど入院にも使えるものが 良いです。デイケアや訪問看護のサービスがあると、より良いです。 通院でしのげそうなら、待ち時間の長い大学病院よりクリニックでしょう。 より良い精神医療サービスを選択する義務は、病者と家族にあります。

良い医師の基準

病態はさまざまで、長い対症療法が必要なので、病者の感想を聞くのが有効です。 インフォームドコンセントとしての病者と家族への説明は当然として、保健点数が減る 3ヶ月で入院から放り出す医師は駄目です。逆に、減薬の努力もせずに入院とデイケアに 取り込む医師も儲け主義のサラリーマン医師です。病者と家族の生活を思いやれるプロの 医師にあたるまで、根気が必要です。

入院費用は

大学病院は1日1万円〜2万円の差額ベッド(個室)利用を提示することが多く、他に月20万円程度。 3ヶ月くらいで転院をすすめてくることがあります。そのかわり、看護者は病者30名に5〜6名おり、明るい雰囲気です。古い精神病院は、入院費用も月に12万円程度で済んでしまいます。 看護者は100名の病者に5人くらいで、食事もイマイチです。

薬が効かないと言われた

たしかに、鬱状態や圧倒的な不安に、ハロペリドールが効かないと言われることもあります。薬は、徐々に効果を示すので、3週間は必要です。副作用で手が震えても、徐々に減らしてもらってください。急激な減薬も危険です。医師が諦め口調なら、オキシペルチンなどの新薬も試したか確認してください。やる気のない医師は、こちらから願い下げです。諦めの先には、希望もありません。

症状

妄想が有る

病院でも、妄想は治療の主要目標ではありません。盗聴されている、俳優のXと結婚する予定であるなどの妄想があっても、過敏な反応を示さなければ、障害ではないと判断されます。主要な目標は、妄想で軽減を図っている「圧倒的な不安」と、不眠です。「キチガイになった」と絶望せずに、「今は病気が見せているもののせいで、苦しいだろうが、必ず良くなるからね」と支持してあげてください。一方的な否定は、病者と家族、双方の不安をあおるだけです。希望を言葉にすることで、家族自身も冷静になれる効果が期待できます。

幻聴が有る

それでも、幻聴が強いのは危険信号です。分裂病に特徴的な症状ですが、「死になさい」などの、テレパシーのような声は、神の声のような強制力を持つと言います。聞こえるタイミングなどから病者が判別しようにも、実際に聞こえているので、頻発すると手に負えないそうです。そのような場合には、自傷の可能性が高いので、家族の疲労を避けるためにも、入院が必要です。

再発の前兆

再発の前兆は病者間で異なりますが、病者毎にパターンがあるそうです。一般に、直接原因は、服薬の中断によることが多く、治ったようでも、2〜5年服薬の継続を勧められるのは普通です。不眠が2晩続くと、危険なので、入院を図ってください。家族の疲労も、懸念されます。

家族の対応

病識が無い

分裂病では、自分が病気であるとの病識が無いのは普通です。「眠れない」とか「頭の中にザワメクような不安を感じる」とかから、病識を持たせるのが、医師の治療の第一歩です。これなくしては、副作用を理由に、服薬も拒否することになります。「無いものは、しかたない」などという医師なら、転院の検討が必要です。通院自体を拒否するなら、家族が、この役割の一部を担うので、「そんなに、怖い所ではないみたいだよ」とか、「会社にわからないように頼んであげる」とか、「病院には、本人の意志なしに入院させる権限なぞ無いから」とか、「君の気に入る病院が見つかるまで探そう」と、説得する必要があります。この病気にも、早期治療が肝要です。

入院を拒否する

自殺企図があるようなケースでは、家族の疲労も激しいので入院が必須です。病者の同意が無くても、医療保護入院という制度では、強制入院が可能ですが、なるべく本人の同意を得るようにして入院するのが治療的です。同じ薬でも、同意して服薬するのと、いやいや服薬するのでは、効果に雲泥の差があると経験深い臨床医は言います。かえって、効く薬の方が、突然頭のザワメキが消え、不安になるとも言います。多くの設備が古く、人員整備が不十分な精神病院でも、本人の安全と、病者及び家族の休養を確保する、唯一の施設です。

寝てばかりいる

鬱状態は、急性期に続いて、1〜6ヶ月くらい続きます。いきなりの復職は、ストレスによる再発が怖いので、デイケアや作業所を利用して、徐々に慣らしてください。精神病院が、入院患者を朝早くに起こすのは、看護者の負担を減らす意味もあってのことです。閉鎖病棟のほうが良く休めると言う病者も、多いです。

遺伝しないか心配

たしかに、家族歴との相関は強いですが、遺伝病は、このような高率では発病しません。家族にとっては、「自分も発病するのでは」というストレスもあって発病することが多いので、こんなばかげた心配はありません。妻にもありました。「子供を作ってはいけない」という権利は、医師にだってありません。「病者は自殺せよ」と言うに等しい発言です。家族歴が無くても、1%の高率で発病しうるのです。病者の2/3以上は家族歴に無関係に発病しています。

自動車を運転しても良いか

私も副作用のため危険と誤解していましたが、アメリカの常識では、服薬していない病者こそ危険とされます。まれに起きて大々的に新聞報道される、病者による殺人事件も、ほとんどが通院していない病者ということです。服薬を運転の条件とすべきというのが専門家の意見です。アメリカの多くの州では、病者の病院以外への居住条件を、服薬が有ることとする条例があるそうです。

自責の念にさいなまれる

自責はまったく無効です。どうどうめぐりして、疲れ果て、病者がうとましいとの感情は、自己防衛本能として、無意識に襲いうるものです。あなた自身が、生きる”はり”を失くし、病者への悪影響もあります。

病者本人の対応

遺伝しないか

たしかに、家族歴との相関は強いですが、遺伝病は、このような高率では発病しません。一卵性双生児でも、一致率は30%未満です。家族にとっては、「自分も発病するのでは」というストレスもあって発病することが多いので、こんなばかげた心配はありません。妻にもありました。「子供を作ってはいけない」という権利は、医師にも無いのです。私は、妻の2番目の主治医に怒っています。「病者は自殺せよ」と言うに等しい発言です。家族歴が無くても、1%の高率で発病しうるのです。病者の2/3以上は家族歴に無関係に発病しています。

通院医療費補助

保健所の予防課に届けると、届け出病院の通院医療費負担が、病名によらず5%になります。

障害年金

障害年金の受給資格には、3ヶ月以上の通院と、成人後の発病では保険料の支払い実績が必要です。成人前に発病したことが証明可能なら、問題有りません。生活能力でなく、障害重度で判定されるので、診断書をオーバーに書いてもらいましょう。生活保護は、財源不足のおり、なおさら難しいです。

会社に知らせるべきか

会社に知らせても、たいした制度は無いので、教える必要はありません。せいぜい、社内カウンセラの紹介が有る程度です。保険証を使うと、記入をしないように頼んでも、会社の人事部門に病院名がわかる可能性があります。その場合でも、まともな会社なら、上司とかには伝えない筈です。理解有る上司ならと期待しても、家族に病者が居ない人には、無理があります。SOSに駆け付けてくれるような親友以外には、教えてもメリットがありません。

クビにならないか

日本には、病者を特定職業から締め出す、天下の悪法があります。このような法律こそが、病者を有効な治療から遠ざける理由となるのに。。。全く病者をバカにしています。家族なら知っていることですが、不安や妄想に支配されている時ですら、病者の知能も理性も働いています。博識を披露しながら、理屈っぽく妄想を語る病者もいます。

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