DSM-IVによる分裂病の診断基準
1994改訂 精神障害者の診断及び統計マニュアル 第4版
以下の全てを満たす
1)病気の症状が少なくとも6ヶ月間にわたって存在
2)仕事の能力や社会的な役割、身の回りの世話などの面で、以前より機能が低下
3)脳炎などの器質性精神障害や知的障害の不在
4)躁鬱病を示唆する症状の不在
5)以下のいずれかが存在
a. 以下のいずれか2つが1ヶ月ほとんど常に存在
妄想
幻覚
脱線の多い会話
ひどくまとまりのない行動、もしくは緊張病性の行動
感情の平板化
b.思いも寄らぬ奇抜な妄想
自分の考えが頭から抜き取られラジオで放送されているなど
c.行動をたえず批判する幻聴、あるいは二人以上が絶えず会話する幻聴
糖尿病のような数値的な診断基準はまだ確立していません。
一卵性双生児の研究では、脳の一部に委縮が観測されていますが。
6ヶ月未満は
〜1ヶ月:短期精神病性障害
1994年英国の研究では(上記より緩い基準で)該当者で3年後に分裂病と診断
されたのは28%(妻の妄想もちょうど1ヶ月でした)
1〜6ヶ月:精神病様障害
ヨーロッパで多用されるシュナイダーの一級症状は鬱病者の25%にも該当すると言われ、境界は曖昧です。また、多重人格のような分裂した人格は解離性障害と呼ばれ、分裂病よりはるかに少なく、子供の時の性的/肉体的虐待の反応と考えられています。一般に、人格障害と分裂病は別物とされます。
分裂病の診断は、重要ではありません。むしろ、疑わしい場合の早期診察/入院が重要と考えます。そのためにも、社会の無知と偏見には恐ろしいものがあります。日本の常識では、病気の可能性があるというだけで入院させるのは、あまりに会社や近隣へのダメージが大きすぎます。医師にも見せたし、鬱病だから、ひきこもりの最中に危険は無いと考え、治りがけの自殺に気をつけようとした私の無知への涙は、無意味なのです。
わが妻は、分裂病の診断も鬱病の診断すら無く、不幸な事故(警察は事件と呼びたがります)に至ったのですから。妻には、事故の前後の記憶は全くありません。妻は、現在別居中です。私が、妻の隣で、心から笑うことはないでありましょう。特に、子供連れの家族の前では。
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