Re: 興味や気持ちを安全に大事に ( No.1 ) |
- 根拠: 不登校のお子さんをお持ちの親の方へ ホームエデュケーションはじめませんか NPO法人東京シューレ編 p10〜
- p13〜
家庭で育つことも、ひとつの教育のあり方
在宅ですごす子どもがさまざまな方法で有意義なすごし方をしている
北米やイギリスなどですでに制度化されていた「ホームエデュケーション」
●ホームシューレの具体的活動 ホームシューレは、さまざまな交流手段をもっています。 実際に出会う機会は、各地の会員どうしが交流する地方サロンや「アウトドア・サロン」、 ライブシューレの「オフ会」、会員の作品展「ホット・ギャラリー」などがあります。 「ホームシューレ全国合宿」には、毎回100人近くが参加し、楽しい時間をすごしています。 学習面は、「学習サポート」というプログラムで、基礎学力の向上や学習の習慣づくりの 支援をしています。
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Re: 興味や気持ちを安全に大事に ( No.2 ) |
- 根拠: 「環境と福祉」の統合 持続可能な福祉社会の実現に向けて 広井良典 編 p123〜
- 「環境と福祉」の統合 持続可能な福祉社会の実現に向けて 広井良典 編
p123〜 ミリューセラピーの可能性 浅野房世
2 人と自然
約850人の20代から高齢者まで、さまざまな年代の人を対象に「想起される癒しの空間」 についての調査を行った。この調査は、「あなたに嫌なことがあったときに、その嫌なことが少しでも 解消される(癒される)と思う空間がありますか」「そのような空間が思い浮かぶ人は、その空間が どのような要素で構成されていますか」という2段階の読み上げ問題により実地されたものである。
結果は、若者から高齢者まで約90%の人が、「癒しの空間」を想起できると答え、その空間構成要素の 87%が、花・樹木・草・森・水・川・空・海などの自然要素を記述した。
この回答から、人が癒しの空間として早期できる風景は、植物の生息可能な区域であるといえる。
p129〜 1950年にイギリスの精神科医M.ジョーンズによって、「治療共同体」(therapeutic community)と いう概念が打ち出された。これは医師・看護師・患者のヒエラルキーを解体し、話し合いによる 共同決定の治療チームを作り、家庭的で温かな雰囲気のなかで治療にあたるものである。 これらの行為が、医療空間で行われる場合を治療共同体とし、医療施設以外の空間で実地される場合を 社会療法(social therapy)と呼んだ。
環境療法の本質は、「生活学習」(Living-learning situation)にある(國分[2004])とされるが、 むしろそのポイントは、目的とする治療ゴールに患者が向かうために、自己洞察や自己受容の 発展を助ける非指示的カウンセリングの環境を、いかに整えるかにあると考えられる。したがって、 精神科領域のみならず、治療の場に広く求められるものである。たとえば、上田敏と鶴見和子は、 「内発的リハビリテーション」という言葉に置き換え、リハビリテーション現場における、 患者の自主性を発揮できる環境の整備の重要性を説いているが(上田・鶴見[2003])、これも同義であるといえる。
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Re: 興味や気持ちを安全に大事に ( No.3 ) |
- 根拠: 森林セラピーガイドブック p8〜9農林水産省中部森林管理局長 平野 秀樹
- 森林セラピーガイドブック
p8〜9 ここ数年、人の生理的反応を医学的に計測し、評価する技法が飛躍的に進んでいます。 森林浴がもたらす生体反応を、@唾液中のストレスホルモンや心拍変動、A血中の 抗ガンタンパク質の変化などで読みとり、森の効果を解明していくことが可能となってきました。 森林セラピーは、こうした医学的なエビデンス(証拠)に裏付けされた森林浴効果をいい、 森林環境を利用して心身の健康維持・増進、疾病の予防を行うことを目指すものです。
農林水産省中部森林管理局長 平野 秀樹
p129〜 「“人間の本来あるべき姿”に近づく森林セラピー」 宮崎良文 千葉大学環境健康フィールド科学センター教授 農林水産大臣賞、日本生理人類学会賞受賞 専門:生理人類学
男子大学生に協力してもらい、森林および都市における実験を通して、その生理的なデータを蓄積して比較、分析しました。
都市部と比較すると、森林部のほうが血圧、脈拍数は低下し、ストレスを感じると分泌されるストレスホルモンである コルチゾール濃度は減少し、ストレス時に高まる交感神経活動は抑制され、リラックス時に高まる副交感神経は亢進する、 という結果が出ました。このことは、森林部では緊張状態にある身体の生理機能が沈静化し、リラックス状態がつくられるということが 科学的に証明されたということを意味します。
Q.自然環境との同調以外に、人はどのような時に快適と感じるのですか? それに答えるには面白い実験結果があります。これは室内実験の結果からなのですが、たとえば2種類の森の風景写真を見せた場合、 好きな風景に対しては生理的に強くリラックスする反応が出て、逆に興味のない風景にはほとんど反応しませんでした。 また、小川のせせらぎ音を聴かせた場合、ほとんどの人は小川の流れの映像を想像し、脳の前頭前野の活動は鎮静化し、 血圧も下がってリラックス状態になりました。
また、ピーというピュアトーンを聴かせたときはほとんどの人が不快な反応を示しましたが、普段そういう音楽を聴いている人は 逆にリラックスしている反応が出ました。このことからも、好きだと思う物事に対して、生理的により強く反応してリラックスすると いうことがわかります。ですから、森林に行ったときに、自分は何を好きと感じるか、あるいは何に興味が持てるのかということを、 自分自身の五感や感性を使って知ることが一番大事だと思います。そうすることによって、森林浴でよりリラックスできると言えるでしょう。
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Re: 興味や気持ちを安全に大事に ( No.4 ) |
- 根拠: by 森林セラピーガイドブック p8〜9農林水産省中部森林管理局長 平野 秀樹 など
- 第3の教育 炭谷俊樹
p.14〜 人と比べず、自分のペースで学び育つ
デンマークには総合大学が4つありますが、“デンマークの大学はどこがいいの?”となにげなく 訊いてしまったのです。すると相手は怪訝な顔つきで、大学には一番も二番もないよ、みんな一緒だ。 それぞれ特徴があるのだから、自分のやりたいことを決めて、その分野をやっている大学に行けばいいんだ、 と言われたのです。わたしは、なるほど、と思う一方、いつのまにか大学を並べて比較する発想に とらわれていた自分に気づき、はっとしたのです。
デンマークには、偏差値で学校や人を比べるという発想はありません。そういうことはよくないと 考えているようです。
小学校、中学校ではペーパーテストをしてはいけないことになっています。小学校の先生に、日本では ペーパーテストがあるのだというと、何のためにするのかと訊かれました。テストを使って生徒を管理するのだと いうと、私たちは一人一人の子どもたちのことをよくわかっているから、ペーパーテストをする必要はないとの ことでした。
p.16〜
学校制度自体も柔軟で、義務教育に相当する小中学校でもいろいろなタイプがあり、選べるし、 移れるのです。 面白い例ですが、校舎のない学校というのもあります。 森の中で勉強するという学校です。私の同僚の息子さんはそこに一年間いて、大変いい経験だったそうです。 また、一般の人でも学校が創れてしまいます。 国から補助が出るのです。
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