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うつ病の解明
根拠: 「うつ病ーまだ語られていない真実」岩波明 ちくま新書690 p82


うつ病に関する知見。プラセボとは偽薬で、でんぷんなどを薬と言って飲ませることを指します。

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抗うつ薬の効果を過大評価してきた ( No.1 )
根拠: 「うつと気分障害」岡田尊司 幻冬舎文庫182

p194
ことに、(うつの)軽症のケースでは、偽薬がよく効いたのである。
キルシュは(13年分の)データを解析した結果、改善効果の80%は、プラセボ効果による心理的効果であると結論づけている。

p195
抗うつ薬は、26〜64歳の年齢層では、もっとも安全に、もっともメリットを多く使う事ができるが、それ以上、上がっても、下がっても、効果が得にくくなる。
リスクに対する効果の最も低いのが、12歳以下の子供であり、自殺の危険がかえって上がってしまう。
うつ病とBDNF ( No.2 )
根拠: 「うつ病の脳科学」加藤忠史 幻冬舎文庫142

p178
エール大学のDuman教授、丹生谷博士、森博士が、ラットに電気けいれん療法、抗うつ薬投与を行い、3週間目に、海馬におけるBDNFが共通に増加する現象を発見。

p206
リチウムがBDNFを増加させることを明らかにした広島大学(山脇教授)

BDNF:脳由来神経栄養因子 BrainDerivedNeurotrophicFactor
ノセボ効果あるいは治療抵抗性 ( No.3 )
根拠: http://www.nmp.co.jp/CGI/member/update/main.cgi?mode=detail&seq=00000746

プラセボ効果とノセボ効果は逆のオピオイドおよびドパミン作動性の反応により引き起こされる

結論:本研究の結果は、プラセボの有効性に対する認知-感情的評価*4の結果として誘発される特定の神経伝達物質放出が、プラセボ効果およびノセボ効果を引き起こしていることを示している。すなわち、プラセボ効果とノセボ効果は、ドパミン作動性系およびオピオイド系のそれぞれ逆の反応と関連していることが明らかになった。動機付け行動と報酬反応に特徴的に関与している神経回路の一部が、これらの反応に関わっている。
ノセボ効果とは ( No.4 )
根拠: http://shibuken.seesaa.net/article/119998912.html

ノセボ(逆プラセボといいましょうか)であるとか広義のプラセボと狭義のプラセボだとかといったところまで含めてまとめてみました。よく聞く「焼け火箸だぞとダマして割り箸を当てるとヤケドする」みたいな話、ありますよね。

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