抗精神病薬の減薬方法 ( No.1 ) |
- 根拠: 「 精神科セカンドオピニオン2」 p263 シーニュ
- もちろんケースによって異なるが、一応の目安として、
高力価の抗精神病薬ではCp換算50mgを1、2週間かけて減薬する事が推奨される。 低力価の抗精神病薬では、より離脱症状が生じやすいので、Cp換算25mgを1、2週間かけて減薬する。 。 。 全体量が少ないときこそ慎重に減薬を進めねばならない。 全体量が少ないからと言って一気に中止すると、イライラや不眠などの精神・神経症状が急激に悪化する事がある。 。 。 それでも離脱症状が生じるならば、減薬をいったん中止したり、減薬のスピードを遅くしたりしなければならない。 つまり、「粘る」ことが一番大切なのだ。
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減薬と断薬の基本 ( No.2 ) |
- 根拠: 「 精神科セカンドオピニオン」 シーニュ p202−206
- 減薬や断薬は、医療現場で医師が中心となり進めるべき事である。
。 。 ・統合失調症の場合、抗精神病薬の適剤と適量を探す (非定型薬の場合、目安は単剤かつ抗パーキンソン病薬なしで、なんとか日常の生活が送れる状態が目標)。 ・思春期の発達障害の二次障害(混乱や興奮)や(躁)鬱病、解離性障害や強迫性障害などに対して不必要に処方された抗精神病薬は減薬、もしくは断薬する (主剤をしっかり決めた上で慎重に行う)。 ・抗パーキンソン病薬は、精神疾患治療においてはリスクの高い薬剤であり、基本的に断薬を目指す。 。 。 抗精神病薬の減薬・断薬は、1剤ずつを基本にする。 。 睡眠薬によって、朝起きられなかったり、日中に眠気やふらつきが残ったりする場合、睡眠薬の減薬をすべきである。 なるべく早期に断薬もしくは最低1剤程度に減薬をしておかないと、依存が生じて減薬が難しくなる。 。 (抗不安薬は)、主剤であっても、睡眠薬を含めてベンゾジアゼピン系の薬剤が3、4種類以上投与されている場合は、 なるべく1剤(状況によって、作用時間の異なるもの二種)に絞る事が望ましい。 ベンゾジアゼピン系薬剤の最大の問題点は、長期に服用を続けると効きにくくなり、依存が起こりやすい事である。 依存から抜けるためには、いったん短期作用型から長期作用型の抗不安薬に切り替えて、徐々に減薬して行く事が基本になる。 。 抗パーキンソン病薬は、減薬・断薬と同時に、精神症状のリバウンドが顕著に出やすいので、かなり慎重に減薬することが必要である。 基本的には、二剤以上の抗精神病薬が1剤になった後、また、抗精神病薬が適量に落ち着いた後に、 抗パーキンソン病薬の減薬に取り組むくらいの慎重さは必要だと思われる。 抗精神病薬の服薬中に、抗精神病薬のみを断薬した場合、致死性の悪性症候群が出る危険があるので、十分注意しなければならない。 また、抗パーキンソン病薬は、アキネトン換算で1mgまで減薬した後が難しくなるようである。 。 。 減薬中に心身に不調が生じた場合は、速やかにもとの量に戻して様子を見る。 なお、それが落ちついた後、再び減薬を始める場合は、不調を生じたときよりも少ない減薬量から始める。。 。 ブレには、主に離脱症状(減薬・断薬により、新たな症状が出現する)と 反跳症状(減薬・断薬により、以前に存在していた症状が再び出現する)がある。 。 こうしたブレに関しては個人差の大きい部分なので、信頼できる医師と連絡を密にして、自己判断する事は危険である。 。 抗精神病薬、抗パーキンソン病薬の減薬・断薬のブレ対策として、実施時に 気分安定薬のデパケンないしは抗不安薬のワイパックスまたは気分安定薬のランドセン/リボトリールを併用すると、 ブレが少なく済む場合が多い。 。 減薬・断薬をする時期は、転居や入学、転勤や就労、また家族が病気のとき、主治医が変わってすぐなど、 精神的に不安定になりやすい時期は避けるほうが望ましい。
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一般の薬の4週間の減薬方法 ( No.3 ) |
- 根拠: 一生、「薬がいらない身体」のつくり方 岡本裕 知的生き方文庫 p124-125
- 1)第1週。。まずは薬の量を半分にして様子をみる
2)第2週。。第1週でとくに何も不具合がなければ、更に半分の量に減らす 3)第3週。。とくに何も不具合がなければ、更に半分の量に減らす 4)第4週。。とくに何も不具合がなければ、更に半分の量に減らす 5)第4週のあと、とくに何も不具合がなければ、離脱成功
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